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カテゴリー「組織開発・人材開発」の記事

残業削減と生産性の向上

2016年11月30日 / 組織開発・人材開発

残業を減らし、生産性を向上させるにはどうすれば良いのか・・・

打ち手の視点としては、5つに整理できるのかもしれません。

 

① 組織としてのメッセージ発信

経営層、および人事部門からメッセージを発信し続けているかどうか

 

② 制度・ルール面の見直し

評価制度や勤務制度、残業申請制度等ルールの見直しをしているかどうか

 

③ 管理職のマネジメント

生産性(=時間あたりの成果)を高めるマネジメントへ改善しているかどうか

 

④ 個人のタイムマネジメント

時間の使い方を、可視化・向上させているかどうか

 

⑤ 効率化の業務改善

業務量を可視化し、効率化のための業務改善を行っているかどうか

 

さらに重要なことは、上記の打ち手を「継続的に、PDCAを回す」ことだと思います。

時間の使い方を高める

2016年10月3日 / 組織開発・人材開発

仕事中の「時間の使い方」をどう高めるか。

時間の使い方がうまくない方は、スケジュールの立て方に問題があるのかもしれません。

 

「あれこれ手を付けてしまい、本来やりたかったことに時間が取れなくなる・・・」

⇒ 優先順位に問題がある

 

ToDoリストに優先順位を付けていても、

慣れている仕事 / 短時間でできそうな仕事 / 楽な仕事

から、手を付けてしまう傾向が人にはあります。

 

朝一に、優先順位の高いこと(=大事なこと)から手を付ける習慣をつくる。

これだけでも、時間の使い方が変わります。

 

「○○の資料、思っていたより時間がかかったな・・・」

⇒ 計画する時間に問題がある

 

時間の見込み違いから起きる問題です。

実際にかかった時間を振り返り、今後計画する際は改善していく必要があります。

 

改善方法の1つとして、想定した2倍の時間を見積り、計画すると良いでしょう。

早く終わるようなら、1.5倍にするなど調整していきます。

 

 

● 朝一に、大事なことから手を付ける

● 計画時間は2倍で見積る

時間に追われる立場から、少し解放されるかもしれません。

使命感を見出す力

2016年5月27日 / 組織開発・人材開発

先日、東京藝術大学の特別企画展で、復元された壁画を拝観しました。

それはアフガニスタンにあった古い壁画の復元で、風神の絵が描かれていました。

風神という神は、そこからシルクロードを渡って伝来し、

やがて日本の風神雷神とつながると、そのときお聴きしました。

 

そのことを知ったとき、神秘的という思いとともに、

風神を伝来していった人々の使命感を感じました。

使命感があったからこそ、

文化や言語の違う異国においても伝来し続けたのだと思います。

これは、現在の多様化する社会のリーダーシップでも必要なことだと思います。

 

多様化する社会でリーダーシップを発揮するために、

共通言語(英語)を身につけるということも良いでしょう。

しかし、根幹に必要なのは、使命感を持っているということではないでしょうか。

それがあるから、周囲に影響を与え、協力や貢献を生むのだと思います。

 

組織で働くということは、様々な職務や役割を経験していくことになります。

“どんな職務や役割であっても使命感を見出し、影響力を発揮することができる”

その使命感を見出す力こそが、次世代のリーダーに必要なのかもしれません。

商いは飽きない

2016年4月7日 / 組織開発・人材開発

4月から弊社も新しい期が始まりました。

今期も生産性向上の支援をしてまいります。

 

近年、ビジネスは変化が激しいとよく感じます。

お客さまの変化、他社の変化…最近は特に、変化のスピードが速いと感じます。

 

変化によって、今までのやり方(利益創出のパターン)が通用しなくなることがあります。

訪れている変化、もしくは想定される変化に対応するために、

組織として変えなければならないと感じている方もいるかと思います。

 

変わるために必要なのは、

「アンラーニング(Unlearning、学習棄却)」であるといわれています。

アンラーニングとは、時代に合わなくなった知識を捨て、新たな知識を構築することです。

つまり、慣れ親しんだやり方や考え方を変え、新しいやり方を構築(=変革)することです。

 

でも、「慣れ親しんだやり方をなかなか捨てられない」ということも、よく聞きます。

生産性が低下するかもしれない、売上が低下するかもしれない、

モチベーションが低下するかもしれない、

というリスクがある中での決断は大変勇気がいることでしょう。

しかし、アンラーニングの決断をするからこそ、新しいやり方が生まれます。

そのことが事業を飽きさせないのかもしれません。

 

 

変化があるから変革しなければならない。

変革するから事業は飽きない。

飽きない、商いを!

締め切りは自分で作る

2015年12月16日 / 組織開発・人材開発

・1~2時間を目安に提案書を作りはじめたが、作ってみるとあれこれ凝ってしまった。

 結局、半日かかってしまった。
・期限に余裕があるプロジェクトのとき、いろいろ考え、調べることがどんどん増えてしまった。

 結局、期限ぎりぎりになってしまった。
・暇な人に仕事を頼んだら、空いている時間をすべてかけていた。結局、仕上がりが遅くなった。
皆さんはこういった経験がありませんか。

 

「完成のために与えられた時間をすべて満たすまで、仕事の量は膨張する」

(第一法則C. N. Parkinson)

 

パーキンソンの法則というのがあります。
これは、

本来早く終わるような資料作りなどでも、ぎりぎりまで時間を使ってしまうという法則

です。
与えられた締め切りに余裕があるときなど、この傾向は多いようです。

 

では、どうすれば良いのでしょうか。
与えられた締め切りではなく、「自分で締め切りを作り、そこまでに完成させる」。
それが、この傾向を防ぐポイントになると思います。

 

シンプルですが、意識しないとできないことですね。

業務改善が進まない要因

2015年11月18日 / 組織開発・人材開発

業務改善は、思うように進まないことがあります。

お手伝いをしていて、感じることをいくつか記載します。

 

◆何のための改善か、分からなくなる

業務改善はリスクマネジメントのため? 効率化のため? 品質向上のため?

目的が不明確だと意見の視点が異なり、改善策がまとまらない場合があります。

また、話し合っている内に目的がぶれてしまい、意見の収拾がつかなくなることもあります。

 

『上司は、改善の目的を明確にし、ぶれないようにする』ことが大事だと思います。

 

 

◆業務が減らない

改善案には、順番を変える、定型化する、方法を変える、業務を削る、など様々あります。

そのなかで、「業務を削る」という案を出すことは、担当者にしてみると難しいことです。

やり方が変わる、社内外のお客さまに迷惑がかかる、などの不安や懸念があるからだと思います。

 

『上司は、その業務を削れないか、積極的に意見する』ことが大事だと思います。

業務を削るのは、上司の仕事だと思うくらいの意識があると良いのかもしれません。

(もちろん、その業務内容を把握したうえでのことですが)

 

 

◆改善策が実現しない

策は出たが、先伸ばし。日常業務が忙しく、なかなか業務改善に取り組めない。

改善後も、改善前のままで仕事をしている人がいる。

 

『上司は、取り組み姿勢(=本気度)を見せる』ことが大事だと思います。

全員が集まっている場で上司からしっかりと説明する。(本気度を示す)

いつまでに、誰が、どのように改善していくのかを決める。(PDCAを回す)

などの働きかけがあると良いと思います。

 

 

業務改善は上司の関与がとても重要であると感じます。

業務と技能の見える化

2015年10月22日 / 組織開発・人材開発

先日、

非製造部門のための「職場の生産性を、どう見えるかたちにしていくか」

という生産性向上の講演をさせていただきました。

 

予想を上回る人数のご参加でした。

やはり“生産性向上”について、関心が高いということを感じました。

 

セミナーの様子

 

生産性には様々な定義がありますが、労働生産性としては、

● 生産性 = 成果 ÷ 労働時間

と捉えることができます。

 

上記の定義からみますと、

● 生産性を上げる = 成果を上げるか、時間を短くする

ということが必要です。

 

成果を上げる、時間を短くする方法はいくつかあります。

◎ 業務のやり方を変える

◎ 個々の技術・能力(=技能)を上げる など

ポイントは、業務と技能を見える化することにあります。

 

業務が見えづらい非製造部門こそ、生産性向上の伸びしろがあるのではないでしょうか。

“業務と技能の見える化”により、打つ手が見えます。

そのお手伝いをこれからもしていきたいと思います。

ナレッジ・マネジメントの効果を高めるには

2015年7月29日 / 組織開発・人材開発

経済産業省が7月に中小企業の成長戦略として「3つの見える化」を打ち出しました。

①成功の秘訣の見える化、②ビジネスチャンスの見える化、③支援体制の見える化、という3つです。

 

そのなかで、①成功の秘訣の見える化として、「ミエルヒント」というサイトを開設したとのことです。

このサイトでは、企業が事業展開を考えるときの課題ごとに、実際の企業の解決事例を見ることができます。

 

解決事例は、A4サイズ1枚くらいにまとめられ、要点が整理されています。

また、課題ごとに検索しやすくなっています。

課題に応じた解決例を見ることができる、ナレッジの共有サイトともいえます。

 

以前、“用語を定義する”で記載しましたが、

ナレッジ・マネジメントをするためには、「ナレッジを共有し、活用できるようにする工程」が必要になります。

「ミエルヒント」は、そのことを実際に行っているサイトだと思いました。

 

言い換えますと、ナレッジ・マネジメントの効果を高めるには、「ナレッジをただ集めるだけではなく、ある基準で整理し、見る人が活用しやすいようにする」ことが重要ということです。

 

とはいえ、重要なのはそれだけではなく、

● 鮮度が良い(更新されている)

● 継続している(見やすいようにまとめ続けている)

ことも大切なのは言うまでもありません。

「ミエルヒント」の今後に注目です。

用語を定義する

2015年1月16日 / 組織開発・人材開発

用語の理解は難しい、用語の定義はさらに難しい・・・

ナレッジ、ノウハウ、ハウツー、よく使われる用語ですが、理解はさまざまだと思います。

皆さんは、これらの用語の違いをどのように定義しますか。

 

辞書や、その他調べた内容に今までの経験を加えて、自分なりに定義してみました。

● ナレッジとは「付加価値のある情報、知識、ハウツー、ノウハウ全て」(広い範囲)

● ノウハウとは「ものごとのやり方に関する知識、ハウツーをまとめたもの」(中位の範囲)

● ハウツーとは「断片的な1つの方法や技術」(狭い範囲)

といえると思います。

 

それでは、同様によく使われるナレッジ・マネジメントはどうでしょうか。

「社員が業務で得た個別のノウハウを企業全体で共有し、問題解決や商品開発に役立てようとする経営手法。」(大辞林より)

「企業の知識資産を全社的に管理・共有し、新たな意思決定や行動に生かす経営手法のことで、「知識管理」「知識経営」とも訳されます。社内外の情報や社員の経験・ノウハウなどを集積、共有化し、新しい知識の創造を促します。」(人事労務用語辞典より)

 

これもまた、自分なりに定義してみますと、

● ナレッジ・マネジメントとは「業務で得たノウハウ等を組織的に共有・活用することで業績を上げようとする経営手法。」

といえると思います。

 

さて、こうして定義してみると、改めて気づいたことが2つありました。

1つめは、普段何気なく使っている用語も、お互いの理解が曖昧である場合が多いということ。

用語の意味を確認することで、理解や使い方が明確になると思いました。

 

2つめは、用語の定義からポイントや留意点の見えることがあるということ。

例えば、ナレッジ・マネジメントは「共有し、活用する」ことが必要ですが、ナレッジは前述の「付加価値のある情報、知識、ハウツー、ノウハウ全て」なので、共有や活用が難しいのです。

そこで、ナレッジ・マネジメントをするためには、「ナレッジを共有し、活用できるようにする工程」が必要になります。

この「工程」にナレッジ・マネジメントのポイントがあるように思います。

 

皆さんも、普段使っている曖昧な用語を定義してみてはいかがでしょうか。

実践共同体を通して課題を見つける

2015年1月7日 / 組織開発・人材開発

今年は羊年ですね。羊の視野は270~320度もあるそうです。

それ位視野が広がれば、様々な課題も見えてきそうです。

今年記載する内容が少しでも視野を広げることに繋がれば幸いです。

 

「実践共同体:Communities of Practice」ウェンガー、レイヴ、1991年)という概念があります。

これは、「あるテーマに関する関心や問題、熱意などを共有し、その分野の知識や技能を持続的な相互交流を通じて深めていくコミュニティーを作る。そのことが知識の向上や創造に役立つ」という考えです。

 

つまり、継続的に知識や技能を共有し、知識創造する集団を作ることが組織の知識向上に役立つということです。

この考えは、知識や情報の管理だけでナレッジ・マネジメント(※)することは難しいことも示唆しているように思います。

実践共同体の概念が全てとは思いませんが、自社のナレッジ・マネジメントの課題を考えるヒントになるのかもしれません。

※業務で得たノウハウを組織的に共有・活用することで業績を上げようとする経営手法。

 

実践共同体を構造するには3つが必要であるとウェンガーは言っています。

領域:メンバーが関心を持っている特定の知識領域がある

共同体:領域について共有し、学びあう集団である

実践:知識を得るツールや場、活動がある

 

上記3つは自社のナレッジ・マネジメントをチェックする視点の1つになる思います。

例えば、

<領域>

 ・ ナレッジの目的、領域が明確か

 ・ 社員の関心を高める働きかけを行っているか

<共同体>

 ・ 自分がメンバーであるという当事者意識があるか

 ・ 情報を出すだけではなく、自分が学べる場であるという認識があるか

 ・ その情報を学べるものに概念化・体系化できているか

<実践>

 ・ ナレッジを収集する仕組みや機会はあるか

 ・ 継続する工夫や働きかけができているか

などです。

 

この実践共同体、SECIモデルを組み合わせて見るという視点も良いと思います。