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実践共同体を通して課題を見つける

2015年1月7日 / 組織開発・人材開発

今年は羊年ですね。羊の視野は270~320度もあるそうです。

それ位視野が広がれば、様々な課題も見えてきそうです。

今年記載する内容が少しでも視野を広げることに繋がれば幸いです。

 

「実践共同体:Communities of Practice」ウェンガー、レイヴ、1991年)という概念があります。

これは、「あるテーマに関する関心や問題、熱意などを共有し、その分野の知識や技能を持続的な相互交流を通じて深めていくコミュニティーを作る。そのことが知識の向上や創造に役立つ」という考えです。

 

つまり、継続的に知識や技能を共有し、知識創造する集団を作ることが組織の知識向上に役立つということです。

この考えは、知識や情報の管理だけでナレッジ・マネジメント(※)することは難しいことも示唆しているように思います。

実践共同体の概念が全てとは思いませんが、自社のナレッジ・マネジメントの課題を考えるヒントになるのかもしれません。

※業務で得たノウハウを組織的に共有・活用することで業績を上げようとする経営手法。

 

実践共同体を構造するには3つが必要であるとウェンガーは言っています。

領域:メンバーが関心を持っている特定の知識領域がある

共同体:領域について共有し、学びあう集団である

実践:知識を得るツールや場、活動がある

 

上記3つは自社のナレッジ・マネジメントをチェックする視点の1つになる思います。

例えば、

<領域>

 ・ ナレッジの目的、領域が明確か

 ・ 社員の関心を高める働きかけを行っているか

<共同体>

 ・ 自分がメンバーであるという当事者意識があるか

 ・ 情報を出すだけではなく、自分が学べる場であるという認識があるか

 ・ その情報を学べるものに概念化・体系化できているか

<実践>

 ・ ナレッジを収集する仕組みや機会はあるか

 ・ 継続する工夫や働きかけができているか

などです。

 

この実践共同体、SECIモデルを組み合わせて見るという視点も良いと思います。

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