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カテゴリー「営業強化」の記事

商品の価値

2015年8月31日 / 営業強化

先日、お客さまとある商品の話をしていたときです。

その商品をまったく知らないその方から、「○○にも活かせそう」と今まで思いもつかなかった視点・価値を教えていただきました。

その商品はよく知っていて、どのようなニーズに合うのかも知っていたつもりでした。

むしろ知っているからこそ、商品価値の範囲を決めてしまっていたのかもしれません・・・

 

 

いくつかの商品を持っていて、お客さまのニーズに合わせて提案する。

そういった営業活動の場合、陥ってしまうことがあります

それは、いつの間にか、その商品の価値を決めつけてしまうことです。

 

この商品は、○○といったニーズのお客さん、この商品は、△△といったニーズのお客さん、といった具合です。

このような商品価値の決めつけは、その商品の提案範囲を狭めてしまうことに繋がります。

そして、売上が上がらないのは、しばらく新商品が出ていないから。といった思考にも陥ってしまうかもしれません。

 

マーケティング学者であるフィリップ・コトラーは、

商品を「消費者の問題を解決する『便益の束』」と表現しています。

商品には様々な便益、つまり価値があり、消費者はその価値を購入しているといえます

 

世の中は絶えず変化しています。

消費者にとって新たな価値ができているかもしれません。

また、まだ消費者が気づいていない価値もあるかもしれません。

そして、新たな価値の提案が、新たな需要を引き起こすかもしれません

 

商品の価値=便益は、束ほどあるはず・・・

扱っている商品の便益は、束になっていますか?

CFT、活用効果、聞き手メリットで結ぶ

2015年6月12日 / 営業強化

先日、あるビジネス交流会に参加してきました。

交流会では「自社を1分で紹介(PR)」する時間が設けられていました。

 

事前に内容を考えてみると、1分でまとめるというのはなかなか難しいです。

長すぎず、短すぎず、何をどう伝えたら良いか。

交流会では、他社のPRを興味深く聞きました。

 

原稿を片手に読む人、ジェスチャーでとにかく主張する人、マイクを使わず大声で話す人・・・

皆さんが様々な伝え方でPRをしていました。

 

内容面でも、

製品の売り込み一辺倒の人、事業の設立経緯の説明に終始する人、優位性をまくしたてる人、30秒で終わってしまう人・・・

と様々でした。

その中で、分かりやすく魅力的に感じる内容がいくつかありました。

・ 事業紹介:どのような技術を誰にどのように提供しているのかが分かる内容

・ 製品紹介:製品の特徴と活用効果を伝え、活用イメージを持ってもらう内容

・ 結び:売り込み一辺倒ではなく、コラボレーション(協業)という視点で結んでいる内容

 

整理しますと、

● 事業紹介は、CFTの要素で端的に伝えると分かりやすいと思います。

 C(顧客:Customer):誰に

 F(機能:Function):何を、どんな機能を

 T(技術:Technology):どうやって、どんな技術提供

 これは、事業ドメインの分析要素としてデレク・F・エーベルが提唱しているものです。

● 製品紹介は、特徴と共に活用効果を伝えるとイメージが高まりやすいです。

● 結びの言葉は、聞き手のメリットになる内容が良いようです。

 

CFT → 活用効果 → 聞き手メリットで結ぶ。どれか1つを入れるだけでも効果的だと思います。

お客さまへの会社紹介で活用できるのではないでしょうか。

(立ち居振る舞いや表情、声などのプレゼンテーションスキルがあれば尚更ですね)

営業とは

2015年2月27日 / 営業強化

営業とは何でしょう?営業は何をする人なのでしょう?

 

セールスとも言われることから、

狭義では、

● 利益を得る目的で“製品、サービスを販売する人”

といえます。

 

一方、「本日は営業しております」という表現もあり、

広義では、

● 利益を得る目的で“事業を営む人”

ともいえます。

 

事業には、その事業を行う目的があります。

それが事業の存在価値、つまり“理念”や“使命(ミッション)”です。

 

よって、事業を営むとは、

“事業(理念や使命)を営む(体現している)人”

といえるのでないでしょうか。

 

皆さんの会社の営業はどちらでしょう。

 

製品、サービスを販売する人?

理念や使命を体現している人?

接客の向上(後編)

2014年9月29日 / 営業強化

時泥棒は十両の罪:相手の時間を不用に奪うのは重い罪(十両の罪)にあたるという昔の言葉・・・

 

所用で催し会場を使用することになり、いくつか回って検討することになりました。

そのうちの1会場が、ある意味印象的でした。

前編は担当者が来るまでの話でしたが、後編は、ようやくやってきた担当者のお話です。

 

担当「では施設内容を説明いたします。○○は・・・、△△は・・・、××が・・・」

施設内容の説明がホームページに書いてある内容そのままの説明です。

プラスαの情報がほとんどありませんでした。

 

担当「○○についての印象はどうですか?」

 → 私「(そう聞かれても)う~ん、まだイメージがつかないですね」

このあとも、「印象はどうか」という質問ばかりです。売り込まれている感じを持ってしまいました。

 

説明の途中に少し気になった点を挙げると、別の人までやって来て、さらに説明を受けることに。

担当「ですから私は、△△は気にならないかと」 → 私「(私は気になるのだけど)う~ん」

見積り提示され、

担当「今日、お決めいただけるのでしたら、特別値引きで××万円引きます」

 → 私「(納得できずに)今日は決めません」

 

もっと良い対応ができそうです。どうすれば良いのでしょう。

 

いくつか問題点があると思います。

① ホームページの内容と変わらない説明では価値が低い。

 お客さまが時間を割いてくれたことに見合う価値を提供することが必要だと思います。

 

② 「印象はどうか」の連続は質問ではない。

 連続して聞かれると売り込みにしか聞こえないと思います。

 

③ お客さまが気になっている点は、自分の印象を押し付けても解決にならない。

 気になる点が気にならなくなるのは、あくまでお客さまの気づきによるものだと思います。

 

④ この場で決めると○円値引き。に頼りすぎない

 値引きは決めてもらう材料として使っても効果は高くないようです。

 不安解消の一押し程度と考えたほうが良いと思います。

 

このあと他社の□□会場に行きました。そこで、もう1つ気づきました。

⑤ 前の面談が良くないと、次の面談は普通でも良く見えてしまう。

 

時泥棒と思われないように、自分も気を付けたいと思います。

接客の向上(前編)

2014年9月20日 / 営業強化

真実の瞬間:お客さまは、企業(社員)と接するわずかな時間で、その企業全体の良し悪しを評価してしまう・・・

 

所用で催し会場を使用することになり、いくつか回って検討することになりました。

そのうちの1会場が、ある意味印象的でした。

 

事前にネットで見学の予約をし、約束の日時に伺いました。

担当らしき方が出迎えてくれて、打合せスペースへ移動しました。

 

担当「こういった会場はよく使われるのですか」 → 私「たまには」

担当「△△くらいの人数でお考えでしたよね」 → 私「(ん?若干違う)××くらいです」

担当「そうですか。まずは、こちらのアンケートにご記入いただけますか。担当と替わります」

 → 私「(ん?あなたが担当じゃないの?)はい・・・」

 

アンケートを記入しましたが、質問項目がネット予約の際に答えた内容とほぼ同じです。

しばらくすると、別の方がお茶を持ちながらやってきて座りました。(この人が担当かな?)

先ほどの方と同じ質問をしてきます。そしてやはり、予約時に答えたことと同じ質問もいくつか。

そして「担当と替わります」とのこと・・・

 

もっと良い対応ができそうです。

どうすれば良いのでしょう。

 

① 最近はネット予約の際に要望を聞くところも多いと思います。

 お客さまと接する人は、その内容を事前に確認しておくと良いと思います。

 

② ネット予約時の質問内容とその場のアンケート内容が重複していないか確認すべきです。

 予約時に答えた内容が、見学時のアンケートへあらかじめ印字されていた会場もありました。

 しっかりと確認しているという良い印象を持ちました。

 

③ 担当ではない方が挨拶する段階では、色々と聞かないほうが良いと思います。

 担当ではない方が何人も、先に接するのも良い印象は持てませんでした。

 

①接する人は情報を事前確認しておく

②要望を伺う際は重複しないように

③担当はすぐに会う

細かなことかもしれませんが、そのわずかな時間で、お客さまは良し悪しを評価してしまうかもしれません。

この接客話はまだ続きます。そちらはまた改めて。

商談の進め方

2014年9月5日 / 営業強化

ある製品を販売している会社の話です。
その製品には様々なバリエーションがあります。

 

担当者は、
まず始めにお客さまの要望を聞きます。
そして、その要望に合う製品をいくつか選び、勧めます。
何度か製品の提案を重ね、お客さまに決定してもらいます。

 

要望が漠然としている多くのお客さまが、
この流れで提案を受けながら決定していきます。
この進め方ですが、
実はお客さまの満足度は低いようです。

 

なぜなのでしょう。
どうすれば良いのでしょう。

 

私は2つの問題点があると思います。
1つは、お客さま側に全体像を見せていないという点です。
どんな種類があって、どんな違いがあるのか。どんな価格のラインナップがあるのか。
全体像が見えずに提案を受けるので、
「これが最適なのか、他にもっと合うものがあるのではないか」
と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。

 

もう1つは、要望を整理していくロジックが曖昧な点です。
様々な製品の提案を重ねて、最適なものを決めていく。
この方法だと、提案されている製品そのものについての評価や考えはできます。
しかし、提案のたびに考える視点が異なってしまう人もいます。
その結果、要望がまとまらないかもしれません。
「あれもいい。こっちもいい。どんなのが良いかと聞かれても・・・」
となってしまうかもしれません。

 

●全体像とそれぞれの違いを示す
●要望を整理していくプロセスを明確にする
ということが必要なのかもしれません。